デュタステリドとは?
フィナステリドとの違い・効果・副作用を解説
「フィナステリドと何が違うの?」「どちらを選べばいい?」に答えます。
作用の違い・効果・副作用・承認状況まで、検討前に知っておきたい情報をまとめました。
デュタステリドは、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑えるために使用される治療薬です。 日本ではAGA治療薬として承認されており、抜け毛の原因となる男性ホルモンの働きを抑えることで、 脱毛の進行を遅らせる作用があります。 この記事では、デュタステリドの作用や効果、フィナステリドとの違い、副作用について解説します。
- ✅ デュタステリドはAGAの進行を抑える内服薬
- ✅ 日本ではザガーロおよび後発品が承認されている
- ✅ I型・II型の5α還元酵素の両方を阻害する
- ✅ フィナステリドとの違いは阻害する酵素の種類
- ✅ 発毛を直接促す薬ではない(ミノキシジルと役割が異なる)
日本皮膚科学会の診療ガイドラインや添付文書などの公開情報を基にMEDIORA編集部が作成しています。 診断や治療の代わりとなる情報ではありません。服用を検討する場合は、必ず医師・薬剤師の説明を受けてください。
デュタステリドとは?
デュタステリドは、AGA(男性型脱毛症)の進行を抑える内服薬です。
🏷️ 「デュタステリド」の代表的な製品名
日本では、ザガーロ(2015年にAGA治療薬として承認)およびその後発医薬品(ジェネリック医薬品)が AGA治療薬として承認されています。有効成分はデュタステリドで、0.1mgと0.5mgのカプセルがあります。
デュタステリドは、抜け毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑えることで、 AGAの進行を抑制します。
AGAはなぜ進行する?
AGAでは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5α還元酵素によってDHTへ変換されます。 DHTが毛包へ作用すると、次のような変化が起こり、AGAが進行すると考えられています。
📉 DHTが毛包に作用すると
- 毛髪の成長期が短くなる
- 毛髪が細くなる
- 抜け毛が増える
デュタステリドは、このDHTの産生を抑える薬です。
デュタステリドの作用
デュタステリドは、I型・II型の5α還元酵素の両方を阻害します。 そのため、DHTの産生を抑えます。フィナステリドが主にII型のみを阻害するのに対し、 両方を阻害するぶんDHTをより強力に抑えるとされています。
フィナステリドとの違い
| 項目 | デュタステリド | フィナステリド |
|---|---|---|
| 日本でのAGA承認 | ✅ あり | ✅ あり |
| 阻害する酵素 | I型・II型 | 主にII型 |
| DHT抑制 | 約90%以上抑えるとされる | 約70%抑えるとされる |
| 毛髪数の変化 | 試験でより大きい増加 | 標準的な増加 |
| 作用 | 抜け毛の進行を抑える | 抜け毛の進行を抑える |
| 代表的な製品名 | ザガーロ | プロペシア |
| ジェネリック | ✅ あり | ✅ あり |
フィナステリド1mgが血中のDHTを約70%抑えるのに対し、デュタステリド0.5mgは約90%以上抑えるとされています。 発毛効果を直接比べた臨床試験でも、デュタステリド0.5mgはフィナステリド1mgより毛髪数の増加が大きかったと報告されています。
ガイドライン上はどちらも推奨度Aで、優劣は格付けされていません。 実際の治療では、軽度〜中等度でまずフィナステリドから始め、効果が不十分な場合や進行が速い場合にデュタステリドを検討する、という使い分けもよく行われます。 副作用の起こりやすさにも個人差があるため、どちらを選ぶかは医師の診察を受けて決めることが大切です。
どちらもAGA治療薬ですが、阻害する5α還元酵素の種類に違いがあります。 どちらが適しているかは、症状や副作用のリスクなどを考慮し、医師が判断します。 フィナステリドについて詳しくは フィナステリドの解説記事 をご覧ください。
デュタステリドで期待できる効果
🌱 期待される効果
- 抜け毛の進行抑制
- 毛髪の維持
- 毛量の改善
発毛を直接促す薬ではないため、発毛を目的とする場合は、 ミノキシジルを併用することがあります。
効果が現れるまでの期間
個人差はありますが、一般的には6か月程度継続して効果を評価することが推奨されています。 AGAは進行性のため、自己判断で中止すると再び脱毛が進行する可能性があります。
副作用
主な副作用として、次のような症状が報告されています。
- 性欲減退
- 勃起機能障害(ED)
- 射精障害
- 精液量の減少
- 肝機能障害
頻度は高くありませんが、気になる症状がある場合は医師へ相談しましょう。
PSA検査を受けるときの注意
デュタステリドを服用すると、PSA(前立腺特異抗原)値が低下することがあります。 前立腺がん検診などでPSA検査を受ける際は、デュタステリドを服用していることを必ず医師へ伝えてください。
服用できない人・注意が必要な人
次に該当する方は、服用できない、または注意が必要です。
- 女性
- 妊婦・妊娠している可能性のある方
- 授乳中の方
- 小児
- 重度の肝機能障害がある方
また、薬剤に触れる際も注意が必要です。 カプセルが破損している場合は、妊婦や妊娠の可能性がある方は触れないようにしてください。
よくある質問
フィナステリドより効果がありますか?
デュタステリドはI型・II型の5α還元酵素を阻害するため、 臨床試験ではフィナステリドより毛髪数の増加が認められた報告があります。 一方で、どちらが適しているかは症状や副作用のリスクなどを踏まえて医師が判断します。
ザガーロとデュタステリドは同じものですか?
「デュタステリド」は有効成分の名前で、「ザガーロ」はその成分を配合した先発医薬品の商品名です。 2015年にAGA治療薬として承認され、現在は後発医薬品(ジェネリック)も販売されています。
ジェネリックでも問題ありませんか?
ジェネリック医薬品は、有効成分や品質などについて国の基準を満たした医薬品で、 先発医薬品と同じ有効成分を含んでいます。 ただし、海外から個人輸入した製品は国内承認のジェネリックと同じとは限らないため、処方時に承認状況を確認してください。
デュタステリドだけで発毛しますか?
デュタステリドは抜け毛の進行を抑える薬です。 発毛を積極的に促したい場合には、ミノキシジルが併用されることがあります。 治療方針は医師と相談して決めましょう。
まとめ
デュタステリドは、日本でAGA治療薬として承認され、日本皮膚科学会のガイドラインでも男性型脱毛症に対し推奨度A(行うよう強く勧める)とされている内服薬です。 抜け毛の原因となるDHTの産生を抑えることで、AGAの進行を抑えます。効果の程度には個人差があります。 フィナステリドとの違いは、阻害する5α還元酵素の種類です。
AGA治療では、症状や治療目的、副作用のリスクなどを考慮して薬剤が選択されます。 気になる症状がある場合は、医師に相談しながら治療を継続しましょう。
本記事は、デュタステリドおよびAGA(男性型脱毛症)に関する一般的な情報提供を目的としており、 特定の治療、医薬品または医療機関を推奨するものではありません。また、医師による診断や治療に代わるものではありません。 本記事は医師監修記事ではありません。治療の適否、効果、副作用には個人差があります。 服用を検討する場合は医療機関を受診し、医師または薬剤師から説明を受けてください。 掲載内容は2026年7月時点の公開情報をもとに作成しています。 最新情報はPMDA、日本皮膚科学会および各医療機関の公式情報をご確認ください。
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
- 厚生労働省・独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公開情報
本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の診断・治療・医療機関の利用を保証または強制するものではありません。